国宝臼杵磨崖仏は、東九州の大分県臼杵市大字中尾、深田に位置している。磨崖仏があるこの地域は、三方を標高40〜50mの丘陵に囲まれた小さな盆地状の地形となっている。この西側の丘陵崖面、大昔、阿蘇山の大噴火によってできた熔結凝灰岩の露出した部分に比較的浅い龕を穿って、高肉彫りの仏像を60数体掘り出している。このうち59体の磨崖仏が1995年6月15日に国宝の指定を受けている。
磨崖仏は、大きく4群に分かれ、古園石仏、山王山石仏、ホキ石仏第一群、ホキ石仏第二群から構成されている。各群それぞれの龕の間には、同時代のものでも像の配列や組み合わせに違いがあり、また、その作風にも相違が認められ、非常に変化に富んでいる。この磨崖仏の造立に関る史料が、現在のところ全くないので、はっきりとした造顕年代を知ることは出来ないが、その大部分は、平安時代後期に彫られたと認められ、一部、鎌倉乃至室町時代になって彫り加えられたと考えられている。製造の時期、製作の優秀さ、さらにその規模の大きさから見ても、我が国の代表的な磨崖仏である。
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